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はいばら あい
灰原 哀
名前の由来: コーデリア・グレイ(グレイ=灰)
V・I・ウォーショースキー(I=あい)
俳優: 柴田杏花
声優: 林原めぐみ
  
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灰原 哀(はいばら あい)は、青山剛昌の漫画作品およびそれを原作とするテレビアニメ、テレビドラマ『名探偵コナン』の登場人物。本名は宮野志保(みやの しほ)。

アニメでの声優は林原めぐみ。ドラマでの俳優は灰原哀を柴田杏花(声を林原めぐみ)、宮野志保(シェリー)を香椎由宇

来歴 編集

黒の組織」の元メンバーで、組織でのコードネームは「シェリー」。組織が独自に開発していた毒薬「APTX4869」の開発者だったが、試作段階だったその薬を組織が勝手に人間に投与したことに嫌気が差したのに加え、たった1人の肉親であった姉の宮野明美が10億円強奪計画に絡むトラブルにより組織に殺害される。その理由を組織に問いただしても口を割らないため、真実が語られるまで「APTX4869」の研究を中断するという対抗手段に出たところ、組織の個室に監禁されてしまった。監禁されている間、姉と同じように自分も組織に抹殺されると覚悟した彼女は、自殺しようと思って隠し持っていた「APTX4869」を自ら服用したところ、工藤新一と同じく身体が幼児化した。体が縮み、手錠から手が外れたことで小さなダスト・シュートから脱出できた[1]

彼女は、組織が行った工藤家の調査で、工藤新一襲撃直後にはあったはずのタンスの中の子供服が、2度目の調査時にはすべてなくなっていたことに気がついており、また薬の試作段階におけるマウステストで幼児化したマウスが1匹だけ存在していたことから、工藤新一が失踪した理由が幼児化によるものではないかと推測していた。そのため、同じ薬で幼児化した境遇の持ち主であろう新一を頼って工藤家に向かい、その門前で倒れていたところを阿笠博士に保護された。

以後は正体が露見するのを防ぐため、灰原哀と名乗り江戸川コナンと同じく帝丹小学校1年に編入。少年探偵団 にも半ば強引に入団させられた。当初は探偵団メンバーと距離を置く様子も見られたが、最近ではかなり親しくなっている。その一方で、阿笠宅に居候しながら地下の研究室で「APTX4869」の解毒剤を研究している。

かつて組織を抜け出した後に組織のメンバー「ピスコ」に捕まり、監禁されたことがある。監禁場所が偶然にも酒蔵だったことが幸いし、コナンの指示で飲んだ「白乾児(パイカル)」の効力により宮野志保の姿に戻る[2]も、組織のメンバー「ジン」に撃たれ負傷した後、「白乾児」の効力が切れて再び小さくなる。この際はコナンの活躍により、無事に生還した。

また、組織のメンバー「ベルモット」に正体が知られ殺されかけたが、その際はコナンと毛利蘭FBIの助けにより無事に生還できた[3]。その後、FBIから証人保護プログラムを受けるよう勧められたが、逃げたくないからと、この申し入れを断った。

灰原哀の正体 編集

2012年現在、灰原哀の正体がシェリー/宮野志保だという事実を知っているのは以下の4人である(事実を知った直後に死亡したピスコを除外すれば3人)。

  • 阿笠博士(自ら正体を明かす)
  • 江戸川コナン/工藤新一(同上)
  • ベルモット/シャロン・ヴィンヤード(彼女自身の調査により露見)
  • ピスコ/桝山憲三(彼自身の調査により露見。直後にジンによって殺害される)

服部平次工藤夫妻も、灰原のことを「新一同様に薬で幼児化した、元・黒の組織の関係者」であることをコナン(新一)から聞いているが、彼女の正体(平次はAPTX4869を開発したことと本名の宮野志保、工藤夫妻は本名の宮野志保)まで聞かされているのかどうかは、2012年現在では作中での言及がないため不明である[4][5]

FBIも彼女の正体までは知らず、黒の組織から「シェリー」と呼ばれている20歳ぐらいの女性とだけ認識している。ただし、赤井秀一は灰原の正体を知っているかのような描写がある。

人物 編集

実年齢は18歳[6]。現在は帝丹小学校1年B組在籍。父親が日本人、母親がイギリス人のハーフで、赤みがかったウェーブ状の茶髪が特徴[7]。家族は父の厚司、母のエレーナ、姉の明美(すべて故人)。幼少時はアメリカで過ごしており、東洋系の顔立ちであるということで嫌がらせを受けたこともあるという[8]

元は黒の組織のブレーンの1人で「APTX4869」を開発した科学者[9]だったということもあって非常に頭が回るが、推理は苦手だと語っている[10]。事件絡みで焦ってしまったり、無茶をしようとするコナンをなだめることもしばしばあるが、その一方でコナンからは見かけほど精神的にはタフではないと指摘されている。また、一時まで周囲を巻き込むくらいなら自身の死ですべてを解決した方がよいと考える傾向が見られた[11]

姉のかたきであるジンとは組織に所属していた当時に何らかの関わりがあった様子。また、組織の人間の気配をコナン以上に敏感に感じ取ってしまい、半ば恐慌状態に陥ったこともある。本人いわく、この感覚は平穏な日常により徐々に鈍くなっているとのことだが、工藤邸に居候している沖矢昴に対して組織のにおいを感じ取ってしまったことから彼を恐れている。

常に冷静で、感情を表に出すことはあまりないが、姉の話になると涙を見せることもある[12]。ダークでシリアスな雰囲気を醸し出しており、コナンに対して皮肉やシャレにならないジョークを言うこともしばしばある[13]。また子供を演じているコナンとは違い、冗談で子供を演じるとき[14]以外はほとんど素のままで話し、大人をタジタジにさせることも多い[15]

年相応にブランド物を好む一面もあり、見返りを要求する際は有名ブランドの小物類を要求することが多い。好きな食べ物は、ピーナッツバターとブルーベリージャムのサンドイッチ[16]

動物好きというかわいらしい一面も持つが、蛇などの爬虫類は嫌い。幽霊系統のものは一切信じない。また、地震と静電気が苦手。特に静電気は被害を恐れてコナンや光彦に車のドアを開けさせようとしたほどである。

プロサッカーチームビッグ大阪の比護隆佑選手のファン[17]。サッカーの知識は、ハットトリックは知っているがイエローカードは知らないなどあいまいである。

メタボ気味の阿笠博士の健康を気にして、ヘルシーで低カロリーの食べ物を食べさせている[18]

本人いわく「夜行性」らしく、朝が苦手でよくあくびをしている(コナンいわく「目つきの悪いあくび娘」)。「ウソ泣き」はうまいが、「寝たフリ」は下手だとコナンに言われているほか、「ゴスロリが似合いそう」とも評された。

「バカね」が口癖。本心なのか冗談なのかはぐらかせるかのように、「なーんてね」と言うこともしばしばある(主にコナンに対して)。

コナンに対して何らかの感情を抱いているようで、コナンが新一に戻って蘭に思いを伝えようとして失敗したことに対しうれしがったり、工藤有希子にも「コナンのことを好きなのではないか」と指摘されてはいるが、恋愛感情があるかどうかは1度も明確に描かれたことはなく、今のところは不明[19][20]。ただし、それがどのような思いであるにせよ、阿笠博士に感じている恩義ほど強いものではない[21]。その一方で、同じ境遇でなおかつ頼りにしているコナンを失うことを恐れている節があり、黒の組織の追跡に深入りする彼を懸念し、ときには組織への猛追を警告することもある[22]

蘭に対しては、ベルモットの襲撃の際に守られた[23]とき以来、実年齢は下ながらも姉の明美を重ねて見るようになり、コナンと同様に蘭が組織に関わることを避けている。コナンからは蘭が苦手だと解釈されている。

普段は周りの人を「彼(彼女)」や「あなた」と呼び、同学年の人を名前で呼ぶ際には姓に「君」「さん」を付ける。コナンのことは周囲に人がいるときには「江戸川君」と呼ぶが、コナンと2人きりのときや、博士や平次などコナンの正体を知っている者しかいないときと心の中では「工藤君」と呼ぶ。

名前の由来 編集

灰原哀」の名前は、命名者の阿笠博士いわく「コーデリア・グレイ(グレイ=灰)」と「V・I・ウォーショースキー(I=あい)」から組み合わされたもの[24]。博士は「」のほうがかわいらしいということで「」にしたかったが、本人の希望で「」になった。

と、作中では説明されていたが作者はホームズの登場人物である「アイリーン・アドラー」の「アイ」であると発言している。

補足 編集

  • 灰原哀のデザインは、原作者・青山剛昌の別作品『YAIBA』の主人公・鉄刃の妹、鉄諸羽が元で、『YAIBA』の再アニメ化の際には諸羽を「ぜひ灰原役の林原めぐみさんにお願いしたい(笑)」と、青山は高山みなみとの対談で語っている[25]
  • 「宮野志保」の名前の由来は、青山剛昌のインターネットの友達の名前から[26]
  • かつて自分や姉を通じて組織への潜入捜査を行っていた赤井秀一とは顔見知りであるものの、赤井が捜査上「諸星大」という偽名を使っていたこともあって、彼の本名やFBI捜査官であるという事実を知らない(姉と恋人だった組織のメンバー・ライであるという事実だけ知っている)。灰原本人は子供であるコナンを捜査に参加させることを容認する赤井がどういう人物か知りたがっているようだが、コナンは結果的に姉の死の原因を作ってしまった赤井と灰原が接触することを避けている。
  • 周囲からの呼称は、コナン・元太が「灰原」、光彦小林先生が「灰原さん」、蘭・歩美[27]和葉高木刑事が「哀ちゃん」、阿笠博士・目暮警部が「哀君」、ジョディは「哀チャン」、ピスコが「志保ちゃん」、ベルモットは「シェリー」、平次には直接呼ばれたことはないが「小っさい姉ちゃん」と言っていた。
  • 劇場版では第3作『世紀末の魔術師』で登場し、以降の劇場版冒頭では灰原に関する説明も加わっている(『名探偵コナン 天空の難破船』を除く)。
  • 作品中での説明はないが、江戸川コナンと同じ理由で灰原哀としてのパスポートを持っていない(正確には「灰原哀」の戸籍が存在するはずがないために作ることができない)。
  • 灰原哀の海外での名前はAnita Hailey(アニータ・ヘイリー)となっており、推理小説の母と言われるアンナ・キャサリン・グリーン(Anna Kathrine Green)がその由来と設定されている。ただし、宮野志保はShiho Miyano(シホ・ミヤノ)のままである。
  • 2005年に『週刊少年サンデー』誌上で行われた『コナン』公式人気投票のベストキャラクター部門で第4位、2008年のYahoo! JAPAN「名探偵コナン特集」のキャラクター人気投票で第4位、2011年のTV&劇場版15周年記念キャラクター投票で第4位、2012年の『週刊少年サンデー』連載800回記念キャラクター人気投票で第3位と、いずれも女性キャラでは最上位である。
  • 灰原とうり二つの人物として、アニメ第577話「ホタルが灯した真実」(アニメオリジナル)には「まゆ」という少女が回想シーンに、OVA第11話「ロンドンからのマル秘指令!」[28]には「グレース・アイハラ」[29]という半年前に引退したアメリカの元・少女タレントが写真で登場している。

脚注 編集

  1. 原作にはそれを裏付ける決定的な描写はないものの、ジンウォッカの会話の内容などから、真相と思われる。なお、アニメでは、灰原が組織からの脱出の説明をしているシーンでその描写がある。
  2. 宮野志保としての姿は、回想・イメージシーンのほかはこのときのみだが、ドラマの単発第2作で宮野志保の姿に戻っている。
  3. ベルモットはコナンの組織への猛追を避けるため、自分の負けを認めシェリー(灰原)を殺すことをあきらめると明言し、以後もその約束を守っている。
  4. ただし、平次は「命がけの復活(黒衣の騎士)」の際に灰原から解毒剤のことを聞かされていることから、少なくとも灰原が解毒剤の開発を研究・試作していることは知っている。
  5. 工藤有希子は「仮面ヤイバー」の映画の試写会に少年探偵団を連れて行った際に、灰原がコナンのことを自分が作った薬の被験者として様子を見ていると、コナンが普通の会話で有希子に話していることから、両親にはあらかじめ灰原がAPTX4869の開発者であることまでは話しているようである。
  6. 作者はサンデー公式ガイド『名探偵コナン10+PLUS』(小学館、2003年2月)「青山剛昌へ112の質問」にて、「18歳なんだけど、内緒だよ」と答えている。
  7. アニメでは、2009年後半にキャラデザインが変わったのに伴い髪の毛は薄オレンジ色に描かれているが、劇場版では茶髪のままである。
  8. なお、自身の生い立ちに関しては、少年探偵団のメンバーに明かしている。
  9. 薬品開発の研究者は「化学者」と表記されるべきだが、原作では「科学者」と表記されている。
  10. 第68巻「探偵団と四神獣」のモノローグ内で自ら発言。しかし、四隅の台座が四神にちなむことを推理しており、ほかにも「青の古城探索事件」で犯人を指摘したり、連続放火事件でも放火魔の次の標的を推理するなど推理が苦手なようには見えず、自分の専門分野と比較もしくはコナンの推理と比較しての発言ではないかと思われる。
  11. バスジャック事件のときには、爆発直前のバスからわざと逃げ遅れたことにして爆死しようとしたり、ベルモットとの対決では自ら現場に駆けつけ、自分の死と引き換えに他の人を殺さないようベルモットに頼んだり、劇場版『天国へのカウントダウン』ではツインタワービルの大規模爆破の原因が自分にあることから1人ビルに残って犠牲になろうとした。
  12. 「何でお姉ちゃんを助けてくれなかったのよ」とコナンの胸をつかみ泣き崩れたことがあり、この姿をコナンは内心「これが本当の素顔だったのかもしれない」と評していた。
  13. コナンに「こちら黒ずくめの女」と交信したり、「P&A」という暗号に対して「Pistol(ピストル)とAssassin(アサシン=暗殺者) 」「Peritonitis(ペリトナイティス=腹膜炎)とApoplexy(アポプレキシー=脳卒中)」などと言ったこともある。(実際はP AND A→パンダ、つまりパトカーのことだった)
  14. 劇場版『ベイカー街の亡霊』で1度だけ半ばぶりっ子のような話し方をした。
  15. 2010年以降は突っ込みも入る。
  16. OVA第11話「ロンドンからのマル秘指令!」の中で、アメリカのランチの定番で小さい頃大好きだったが、今でもときどき無性に食べたくなると語っている。
  17. 「兄弟のことを理由に、黒のチーム=ノワール東京 (ノワール(NOIR) はフランス語で「黒」) を出ていった裏切り者」という自分との共通点があるためだとコナンは分析している。
  18. OVA第11話「ロンドンからのマル秘指令!」の中で、ピーナッツバターとブルーベリージャムのサンドイッチを食べた際、うらやましそうに見ていた博士に遠慮して、以後食べていないと語っている。
  19. 作中においての灰原は、歩美に「好きなの?」と聞かれ「だったらどうする?」と問い返した直後に、彼(コナン)をそういう対象(恋愛対象)として見ていないと言っている。
  20. 原作者は、『スーパーダイジェストブック 名探偵コナン40+』内で「哀はコナンが好きなのか?」との問いに、「いきなりそんな質問なの?」と言うだけで明確に答えていない。
  21. もしも組織に阿笠博士を人質に取られたら、博士を助けるためにコナンや周囲の人物を抹殺するとコナンに明言していることから、彼女にとっての位置づけはコナンよりも阿笠博士の方が上である。
  22. コナンも同じ理由で灰原を気遣うようにしており、彼女が黒の組織の追尾に関わるのを避けるようにしている。
  23. 最終的にはベルモットを撃退した赤井秀一に助けられたのだが、気絶していたため本人は赤井に助けられたことを知らなかったようである(46巻収録「前奏曲(プレリュード)」の中で、前回は赤井が助けてくれたとコナンが話しているのを聞いて、「え?」と驚いている)。
  24. ピスコに監禁され煙突から脱出する際、「まるで井戸からはい上がったコーデリアね」と話していることから、その命名を気に入っている様子がうかがえる。
  25. 『名探偵コナンカラーイラスト全集』(小学館) 2003年、「青山剛昌×高山みなみスペシャル対談!!」参照。
  26. 『名探偵コナン30+スーパーダイジェストブック』(ISBN 4-09-124718-0)より。
  27. 当初は「灰原さん」だったが「友達なのだから名前で呼ぼう」と思い、本人に許可されて「哀ちゃん」に変えた。光彦・元太が「哀ちゃん」と呼ぼうとしたときは「あなたたちはダメ」と言ってそれを妨げた。
  28. 「ロンドン編」とパラレルに進行する日本での少年探偵団中心のオリジナル・ストーリー。
  29. 光彦は「グレース・アイハラ」は灰原本人で、その名前は「グレー(灰)ス・アイ(哀)ハラ(原)」と灰原の名前からもじった芸名ではないかと推理している。

関連項目 編集

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